前歯が短く見える悩みを解決した治療例

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セラミック治療(被せ物) 2025.6.17

こんにちは。藤尾歯科・矯正歯科医院です。

今回は、「前歯が短く見えるのが気になる」というご相談で来院された52歳の女性の症例をご紹介します。
同じようなお悩みをお持ちの方にとって、解決のヒントになるかもしれません。

■ ご相談内容:「前歯が短く見えるのがずっと気になっている」

患者様は、過去に上の前歯をぶつけたことがあり、被せ物の治療を受けたご経験がありました
その後、何度かやり直しをしたものの、**「どうしても前歯が短く見える気がする」**と気になり続けていたそうです。

■ 実際のお口の状態は?

口腔内の写真を拝見すると、前歯はやや四角く、確かに短く見える印象がありました。
ただ、お顔全体のバランスや口元からの見え方を確認すると、歯の位置には大きな異常はなく、そこまで短くは見えません

つまり問題は「歯の位置」ではなく、歯ぐきがやや歯を覆ってしまっていること。
それが、見た目として「歯が短く見える」原因となっていたのです。

■ 解決策:歯冠長延長術で本来の歯の長さを取り戻す

このようなケースに適した治療法が、
**「歯冠長延長術(しかんちょうえんちょうじゅつ)」**です。

これは、歯にかぶさっている余分な歯ぐきを外科的に切除し、歯の見える長さ(=歯冠)を適正にする処置です。

その後、新しい被せ物(クラウン)を、患者様のご希望に沿った自然な形で設計・作製していきます。
結果として、調和のとれた美しい前歯へと仕上げることが可能になります。


■ 前歯の「見た目」が与える印象はとても大きい

前歯は、笑顔や会話のたびに見える、お顔の印象を大きく左右するパーツです。
「前歯が短く見える」と、少し幼く見えたり、場合によっては老けて見えてしまうこともあります。

だからこそ、本来の長さ・形に整えることで、口元が自然で若々しい印象に変わるのです。


■ 実は、前歯だけの問題ではありませんでした

今回ご紹介した52歳の女性は、「前歯が短く見える」という見た目のお悩みをきっかけにご相談いただきましたが、
実は噛み合わせ(咬合)にも問題があり、全体的な治療が必要なケースでした。

噛み合わせの不調和は、見た目だけでなく、機能面でもさまざまな影響を与えることがあります。
今回は前歯の審美的な改善についてご紹介しましたが、咬合も含めた包括的な治療を行っています。
その内容については、また別の機会にご紹介させていただきます。

■ 当院の治療方針について

当院では、その場に現れている症状だけを治すのではなく、根本的な原因や他の部位との関連性を診ることを大切にしています
「見た目」も「機能」も、どちらか一方ではなく、全体として健康で美しいお口を目指す治療を心がけています。

「気になるところだけ」から始めたご相談でも、実は他のリスクや要因が潜んでいることも少なくありません。
だからこそ、丁寧な診査・診断をもとに、患者様一人ひとりに合わせた包括的な治療や予防のご提案を行っております。

■ まとめ

「前歯が短く見える」といった一見小さなお悩みも、大切な治療のきっかけです。
お口のことで少しでも気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

監修者情報

歯科医師:藤尾隆史

院長:藤尾隆史

  • 2003:私立高槻高校卒業
  • 2010:大阪大学歯学部卒業
  • 2015:大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座 有床義歯補綴
  • 2016~2024:山本歯科クリニック 入職 
  • 2017~2024:大森歯科医院 非常勤勤務
  • 2024:藤尾歯科・矯正歯科医院を開業