精密根管治療

Root canal treatment

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根管とは?

‌根管治療という言葉を聞いたことはあっても、根管とは何なのか、根管治療とはどういった治療なのかをよくご存知ではない方は多いかと思います。歯の内部には、歯髄と呼ばれる組織が存在しています。歯髄は神経と血管から成る組織で、歯髄は根管と呼ばれる管の中に入っています。虫歯が進行すると歯髄に感染することがあり、歯髄にまで感染した虫歯への治療の総称を、根管治療と呼んでいます。

よく歯医者さんで、『歯の根っこをとる』『神経を抜く』というように表現するのは、つまり歯髄を除去することを指しています。細菌が感染した歯髄を除去することで、進行した虫歯の治療を行います。

根管治療は非常に難しい治療です

根管治療は患者様の想像以上に難しい治療です。というのも根管内は歯1本ごとに形が違い、弯曲や側枝と呼ばれる入り組んだ構造も含まれます。複雑な根管の先端は目視することができず、精密機械を使用して構造を立体的に把握し、見えない部分を想像しながら治療するような形になります。

そのため根管治療の成功率は、一般的に60%前後と言われています。どれだけ技術に優れた歯科医師が治療を担当したとしても、根管治療が100%で成功することはなく、虫歯の最初のリスクがあることは患者様にもご理解いただく必要がある治療となります。

歯の神経を抜くことにはデメリットも

根管の中を通っている歯髄は神経と血管からなる組織です。歯髄を除去することは、神経と血管を除去することを意味します。

神経が無くなった歯は痛みや刺激を感じなくなり、歯のトラブルに気付きにくくなります。また噛む力にも鈍感になってしまうため、気付かないうちに強い力で噛みすぎてしまい、歯を破折してしまうリスクもあります。

また血管には歯に栄養を供給する役割があるため、血管がなくなることで歯に栄養が行き渡らなくなります。血管を失った歯は、枯れ木のように脆くなってしまうため、健康な歯と比較して破折しやすくなってしまいます。

当院の精密根管治療の手順について

感染源の除去

虫歯が重度に進行し歯髄にまで感染が見られる場合、根管治療を行います。根管の清掃を行うために、歯質を削り歯髄を露出させます。この際、少しでも歯の健康を損なわずに治療を行うために、歯質の切削は慎重に最低限の切削量に留めます。切削により露出した歯髄を、リーマーやファイルと呼ばれる器具で除去します。

STEP
01

根管の形成

根管の清掃と同時に、根管の拡大を大ないます。根管には非常に細い箇所があり、そのままではこの後の手順で注入する洗浄剤が隅々まで行き渡らず、洗浄が不十分になってしまうので、根幹を適度に拡大し、十分な洗浄が行えるように調整します。

STEP
02

根管内の洗浄

リーマーやファイルによって除去した歯髄や感染物質が根管内部に残ることがないように、洗浄液を用いて根管内を洗浄します。細菌が残ってしまうと虫歯の再発リスクが高まってしまうため、取り残しがないように慎重に洗浄を行います。

STEP
03

根管充填

根管内部が洗浄により衛生的になった後は、根管内に空洞が残らないように、歯科医療用のセメントを根管内に充填します。空間を残さないことで、虫歯の原因となる細菌が繁殖できる場所をなくし、虫歯の再発リスクを軽減します。

STEP
04

根管の密封

歯科医療用セメントが固まったことを確認し、根管を密封します。

STEP
05

被せ物の装着

虫歯の再発を防止するためにも、歯の内部に細菌が侵入できないように、精密で隙間の出来にくいセラミックの被せ物を制作して根管治療を行った歯に装着します。

STEP
06

セラミック治療について

その他の特殊な根管治療について

神経と血管を残す歯髄温存療法

完全に歯髄を除去してしまうことには、先述した通りデメリットもあります。歯を長く残すためには、完全に歯髄を除去してしまうことを極力避け、少しでも歯髄を残すことが大切です。歯髄温存療法はできる限り歯髄を残し、患者様の歯の寿命を長く保たせるための治療方法です。

直接覆髄法

通常の虫歯治療では、虫歯の除去のために歯質を削り歯髄が露出した場合、歯髄も除去してしまいますが、歯髄温存療法の直接覆髄法では歯髄を除去せず、薬剤で覆い密封することで歯髄を保存します。

間接覆髄法

歯髄の付近まで歯質を削った際、通常であれば歯髄も併せて除去しますが、薬剤で覆い密封することで、神経を保存する方法です。

断髄法

虫歯が歯髄にまで到達している場合であっても、歯髄の一部のみが感染しており、歯髄の除去を最小限にとどめることでこれ以上の進行を防げることが期待できる場合、歯髄の一部のみを除去する断髄法を採用する場合があります。

歯根端切除

虫歯が重度に進行すると、歯の根の先端にまで細菌が到達し、先端から流出した細菌が歯槽骨を溶かしてしまうことがあります。ここまで虫歯が進行すると、溶けた歯槽骨の中に袋状の膿の塊が形成されます(歯根嚢胞)。

このような症状が見られた際には、歯肉を切開して患部の骨に小さな穴を開け、嚢胞を専用の器具で摘出し、歯の根の一部を切除する、歯根端切除という治療を行います。外科的な処置を伴う治療なので抵抗感の大きい患者様も多いですが、この処置を行うことで再発が続いていた虫歯も治療できる場合があります。

ただし歯根端切除を行なっても必ず虫歯が治るわけでは無く、一定の割合で再発する患者様もおられます。患者様の中には『そこまでするのであれば、思い切って抜歯してインプラントや入れ歯での治療を行いたい』と仰る方も多く、当院では患者様とよくご相談の上、歯根端切除を行うか抜歯を行うかを決定しております。

精密根管治療を成功に導くための医療設備について

マイクロスコープ

根管内部は非常に狭く入り組んでおり、目視では十分に治療が難しい場合が多くなります。そのため当院では視野を数十倍に拡大することが可能なマイクロスコープを導入し、目視では確認できない複雑で細い根幹を確認しながら精密な治療を行います。

歯科用CT

根管の構造を立体的に把握するために、歯科用CTを活用します。マイクロスコープを使用しても根管の先端の様子や、隠れた根管を発見することは、困難を極めます。歯科用CTを使用することで隠れた根管まで立体的に確認することが可能となり、感染した歯髄の取り残しを防止します。

ラバーダム防湿

根管治療において非常に重要なポイントが、根管内の洗浄とその後の無菌化です。そのために当院では、ラバーダムと呼ばれるゴム製のシートを歯にかけることで、治療を行う歯を口腔内で隔離し、唾液がかかったり細菌が根管に侵入することを防止しながら治療を行います。またラバーダムの使用は、根管の洗浄に使用する強力な薬剤が歯肉に付着するのを予防することにも繋がります。

再治療を繰り返す患者様は少なくありません。
問題には必ず原因があります。
「なぜ歯が悪くなってしまったのか?」
一緒に考えてみませんか?