根管治療(破折ファイル除去)症例
根管治療
2024.4.10
こんにちは。藤尾歯科・矯正歯科医院の藤尾です。
根管治療に用いる器具でファイルというものがあります。
神経をとる細い楊枝のような器具なのですが、金属でできています。
この器具が治療中に中折れしてしまい、器具が根管に残留してしまうことがあります。
こういった事象は金属疲労や、無理な器具操作などの原因で一定の確率で起こり得ます。ですので、破折することは仕方のないことです。
では、破折した器具を取り除くべきなのかどうか、という点ですが、病気がないのであれば取り除く必要はありません。基本的には滅菌された清潔な器具ですので、根の中に残っても問題はありません。
しかしながら、病気がある、もしくはラバーダムをしていないなど、感染のリスクがある状態で治療しているときに、中折れした場合は、感染除去のため、器具を取り除く必要性が出てきます。
破折ファイル除去症例
根の先に膿が溜まっており、根の中の感染源を取り除くためには、折れてしまっている器具が邪魔になってしまいます。ですので、取り除く必要があります。
根管の中は通常暗くて、全く肉眼ではほとんど見えません。しかし、マイクロスコープなどの応用により、強い光源で、拡大視野で観察することができるようになり、難しいとされる、破折ファイルの除去も可能になってきました。
除去するために歯の削除量が増えるデメリットもあります。まずは取る必要性があるのかどうか、の診断が必要です。
お気軽にご相談ください。
症例概要
K.K様 | |
主訴 | 根尖病変の治療 |
年齢 | 60歳 |
治療内容 | 再根管治療と破折ファイル除去 |
期間 | 治療回数:3回 |
費用 | 大臼歯再根管治療:13万円 破折ファイル除去:4万円 |
治療、治療後のリスク | ・破折ファイルを除去するために、根管を削る必要があり、 歯根破折のリスクが上昇する。 |
監修者情報
院長:藤尾隆史
- 2003:私立高槻高校卒業
- 2010:大阪大学歯学部卒業
- 2015:大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座 有床義歯補綴
- 2016~2024:山本歯科クリニック 入職
- 2017~2024:大森歯科医院 非常勤勤務
- 2024:藤尾歯科・矯正歯科医院を開業
〒618-0022 大阪府三島郡島本町桜井2-15-8 2F