前歯セラミック矯正のリカバリー

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セラミック治療(被せ物) 2024.5.22

セラミック矯正という名目で、前歯のがたつきを治すといった治療方法を目にすることがあります。

今回はそのリカバリーが必要になった症例をご紹介いたします。

症例

某美容整形で、歯のがたつきを治すために、ガタついている歯を一本抜いて、それ以外の前歯を全て削って、セラミックで白く、歯並びも整えた方が来院されました。

20代の女性でしたが、以前よりも出っ歯になって、ご自身が期待していた結果でなかったと、泣いてこられました。

出っ歯になり、唇が閉じれないし、見た目も悪いということでした。

確かに、一見、歯並びは悪くないように見えますが、笑うと下唇に食い込んでいますし、色も一際白く、形も四角形で自然な感じには見えません。

心苦しい提案でしたが、やり直し治療を提案いたしました。

治療を成功に導くためには、患者様の希望や正しい検査が重要です。

笑った時の歯の見え方、周りの歯に調和するための歯の色や形、そして見た目も重要ですが、機能も重要です。機能を担うのは歯の裏側の部分です。機能的にも下の歯と調和していなければなりません。

検査で煮詰めた内容を一度試してみる必要があります。それがプロビジョナルレストレーションという装置です。最終的な歯を模したもので、それを仮に装着し、生活をしていただき、患者様にも審美面、機能面をチェックしていただきます。

修正が必要であれば、修正をすることができます。

煮詰めて煮詰めて、患者様もご納得いただける最終的な状態になりました。

1日1回の来院で治るセラミック矯正という本格的な矯正を避けたい方には、聞こえの良い話ですが、このような事案の落とし穴もあり、やはり難しいし、失うものも多いと私は考えています。

きちんとした検査をし、着実にステップを踏むことで、より良い最終的な治療結果が生まれます。

私は、削ってしまったら絶対に元には戻らない歯を大事に考えていただきたいと常々思っておりますし、長い目で見て治療するメリットとデメリットを常に考えるようにしています。

お気軽にご相談ください。

症例詳細

T.K様
主訴歯が出っぱている
年齢23歳
治療内容前歯セラミック修復
期間約3ヶ月
費用オールセラミッククラウン修復 5本(¥140,000/本)
治療のメリット審美的な仕上がりが達成できる
治療、治療後のリスク歯の切削が必要になるので、本来は矯正で対応することも考慮するべきである

監修者情報

歯科医師:藤尾隆史

院長:藤尾隆史

  • 2003:私立高槻高校卒業
  • 2010:大阪大学歯学部卒業
  • 2015:大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座 有床義歯補綴
  • 2016~2024:山本歯科クリニック 入職 
  • 2017~2024:大森歯科医院 非常勤勤務
  • 2024:藤尾歯科・矯正歯科医院を開業